「課長を見直しました」は、誉め言葉？
「課長を見直しました」は、誉め言葉？
三重県鈴鹿市の伝わる話し方講師 浜田果歩です。
先週末の話し方定期レッスン「アドバンスコース」では、正しい言葉遣いについてのレッスンをしました。
敬語は、相手を大切にし、相手を敬っていることを表す言葉ですので、社会人としてしっかりと身につけておきたいものです。
言葉の使い方を間違えると、大変無礼な人だという印象を与えたり、ビジネス能力にも疑問を持たれます。
言葉遣いの間違いは、本人に自覚がない場合が多いので、なかなか改善が難しいのです。
例えば、
上司を誉めたつもりで、「課長を見直しました！」と言うと、「じゃあ、今までは、どう思っていたんだ！！」と、思われかねません。
この場合、「課長、改めて恐れ入りました」「課長、感服いたしました」と、言うと良いですね。中には、上の方に「感服」は、「感心する」という意味があるので失礼だと感じる方もいるようです。その場合は「敬服いたします」と言うと間違いないでしょう。
「先輩なりのご意見で結構ですから」というのも、「なり」には謙譲の意味があるので、上から目線で大変失礼です。
「先輩のお考えを、ぜひ、お聞かせいただけますか」と、お願いしましょう。
「誉めてもらって恐縮です」も、正しい敬語になっていませんね。
お～いただくという謙譲表現を使い「お誉めいただき恐縮です」と言いましょう。
「課長、私が、お教えします」では、「教える」こと自体、上の人から下の人へすることですから、丁寧に言っているつもりでも、上から目線で話していると感じます。
「課長、私がご説明いたします」「ご報告申し上げます」と言うようにします。
目上の方と話す時は、正しい敬語表現をすることはもちろんですが、言葉の意味も大切にして、失礼な言い方にならないように気をつけましょう。
ただし、敬語は相手との距離感を取るものでもあります。
相手と自分の距離感を考えて、あまりにも固くなり過ぎて、距離を遠ざけるのも考えものです。
ビジネスの場と仕事以外での話とで、距離を取ったり縮めたりして、良い距離感を保てるようにしましょう。
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