施設様での研修
施設様での研修
今年も、数件の介護施設様で継続研修を担当させていただいています。
介護は、人と密接に関わる仕事ですから、
何より、コミュニケーションが取れることが大事ですね。
コミュニケーションの基本はマナーの心です。
相手への思いやりの心を持って接すること。
これが大前提です。
ですから、どちらの施設様でも、まずは接遇の研修をご希望いただきます。
既に、とてもしっかりと、マナーの心を身につけていらっしゃる施設様もあり、
更に磨きをかけるために、細部についてお伝えする場合もあります。
いろいろな施設様の事情もありますが、
今、介護現場では、虐待の問題が増えているとのこと。
虐待というと、身体的なことがすぐに思い浮かびますが、
実際の現場では、心理的虐待である「言葉の暴力」が多いのです。
言葉の暴力は、相手がどれだけ傷ついているかということが目に見えません。
暴力を受けた方が言わない限り、わからないことが多いものです。
「そんな事言わないでください」「そんな言い方はひどいです」
などと、はっきり言われれば、言った人も言い方が悪かったことや言い過ぎたことに気が付きますが、
相手から何も言われないと、自分が相手に暴言を吐いていることさえ気づかないことが多いのです。
言葉というのは、人によって受け取り方が様々です。
私たちは、日常の会話の中でも、これくらいの言葉は何ともないよね~
と思って言ったとしても、
相手に「ちょっとそんな言い方されると傷つくわ~」と言われたり、
急に相手が不機嫌になったなどという経験はありませんか?
そんな時に、いちおう謝りはしても、
「そんな意味でいったんじゃないのに、変な取り方をして!」
「これくらいフツーのことでしょ!」
と、自分の言葉を正当化し、相手の受け取り方が悪いのだ
と、相手を悪者にしてしまうことがあるのではないでしょうか。
心身共に健康な人同士でもそんな行き違いは多々あります。
介護現場であれば、利用者さんは何かしら健康な状態ではない方です。
自分にとって嫌な言葉を言われても、それに対して嫌だと言えない方も多いですし、
また、必要以上にマイナスな受け取り方をされる方もいます。
そこのところを充分に理解し、相手の立場に立った言葉遣い、話し方をする必要があります。
実際には、「自分が相手だったらどう思うか」を基本に言葉がけをすれば、
言葉の暴力と言われるような言い方にはなりません。
しかしながら、日々の仕事に追われ心の余裕が持てないと、
どうしても「相手を思いやる気持ち」を持てなくなる瞬間もあるでしょう。
そうならないためにも、まずは、職場のスタッフ同士がお互いに助け合える環境づくりをすることが重要です。
利用者さんとの円滑なコミュニケーションを築くには、
まずは、職場の仲間同士のコミュニケーションがうまく取れていることが必須なのです。
何故なら、スタッフ同士が気持ち良く過ごせない環境の中では、
お互いにイライラすることが多くなり、仕事の連携も取れず、ミスが増えます。
そして、クレームをもらうことになったり、上司に叱られたりと、
嫌な気持ちで仕事をすることになってしまいます。
そんな中で、利用者さんと笑顔で接し続けることは難しいでしょう。
人と密にかかわる仕事であればあるほど、職場の人間関係は重要なのです。
これは、施設で働く方だけではありません。
どんな職場でも、一番大事なのは職場の人間関係です。
「自分ひとりでは、何もできない」
という当たり前のことを忘れずにいていただきたいと思います。
そして、もしあなたが、相手に瞬間的にキツイ言葉を投げつけそうになったら、
まずは、ひと呼吸置くことを意識してください。
すぐに言葉を発しない!!
「スマイル・スマイル・スマイル」でも「大丈夫・大丈夫・大丈夫」
でも何でも良いので、何か自分の好きな言葉を言いながら、
気持ちを少し落ち着けてから言葉を言うようにしてくださいね。
マナー・コミュニケーション・話し方等の研修は、㈱ブライトブーケで承っています